手づくりのしあわせ
うっ、やっぱりうまいこと染まらなかった~(泣)。
しそジュース作りたいからってケチったのがまずかった~。
でも今までになくやわらかい梅干しになっとります。うひひ。
例えば、梅干しを作るとき。
前の日から部屋中に梅の芳香が漂っている。
その香りを胸一杯に吸い込みながら梅の重量を計り、
20%で計算して、塩を計る。
梅の重量はだいたいいつもきちんと計れない。
家の秤が1kgまでで、ボウルが450gあるから、500gを何度も計り、
途中で何回更新したかわからなくなったりする。
容器を熱湯消毒し、焼酎でざっと拭いてから、
きいろいふくふくとした梅を、一個ずつ容器に入れていく。
きちきちと隙間なく入れ、塩を振り、今年はどれぐらいで
梅酢が上がって来るかなーと考える。
重石は7kgと14kgの石しかない。何で代用しようか考える。
2日ほどして梅酢が上がって来るとようやくほっとする。
今年もカビは生えなかった。よかったなあと思う。
何も考えずに梅を漬けているようだけど、毎年違う。
梅の色合いや香りや品種、塩の銘柄、あれこれ考える。
一度として同じものにはならない。その不思議。
うまく漬かって土用干しをする日のことを考えて、
赤じそが出てくる頃まで梅干しの存在を忘れる。
柔らかいのはもとの梅がここまで熟してたから。
ちょっと部屋に置きすぎてどんどん黄色くなっちゃった。
自然農法の実生でなぜか無肥料なのに大玉になる梅。いい香りがします。
んで当然なのですが、皮が破れました(泣)。これ試食用。
おいしそうだな―。
例えば赤じそを入れるとき。
毎回塩もみしてるときに出るどす黒い液体に辟易する。
この色がほんとうにあの深紅になるんだろうかと心配だ。
ボウルに一杯あったものが、ソフトボール位の大きさになり、
「いつもこうだったっけ?」と毎回思う。毎回前のことを忘れている。
そのソフトボールに、梅酢をざっとかける。
見る見るうちに赤く染まる梅酢。魔法使いが杖を振ったみたい。
毎回この瞬間にわくわくする。この瞬間を見るのが好きだ。
梅干しを漬ける喜びってこういうことだよなあと思う。
赤じそをほぐして梅の上に乗せ、ちゃんと色がつくかどうか心配だ。
何日かすると真っ赤になっててようやく安心する。
例えば土用干しするとき。
梅干しはもう、すごく大切なものになっている。
漬けてから見守って来た時間が梅干しの上にのっかっている。
失敗は許されないという厳しい気持ちになっていて、
ざるに並べるときには緊張する。
毎回全部並ばなかったらどうしようと心配になるが、
だいたいいつもきちんと並ぶ。
カラスに食われたらどうしようとも思うが、
梅干しを食うカラスはいない。
ベランダが梅酢の香りでいっぱいになり、
おひさまが梅を乾かしてくれるのを待つ。
すももジャムも久しぶりに作った今年。色がきれいだなあ。
こういう色を見ながら作ってると元気になるよね。ジャムというかソースにしました。
夏バテ防止に炭酸割で飲んでおります。
梅干し用のしそをケチってジュース作りました。
来年の花粉症用です。りんご酢を入れた瞬間に色が変わるのを見るのが好き。
これに梅ジュース入れて飲むとサイコーにおいしいです。
ほんのり乾いたあたりで一個二個つまみ食いをする。
おひさまであったまった梅干しは、いつでもすごくおいしい。
干し上がったものとは全然違う味。この瞬間しか味わえない味だ。
出かけるときには雨が降らないように祈り、
夜露にあてた方が柔らかくなるってのはほんとうだろうかと
毎回考えるが、一度もあてたことはない。
そうして3日経つともう、立派な梅干しの顔になっている。
きちんとびんに入れて、また梅干しの存在を忘れる。
6月中旬から7月中旬まで、一カ月のうち、作業するのは5日間。
たった5日だけど贅沢な時間だ。
どんなに忙しくっても、梅干しを漬けるのは楽しい。
毎回何か発見があり、新しい体験をする。
そうしてすこーしだけ、その経験が自分の人生を豊かにする。
それらと一緒に、わたしは年を取っていく。
手づくりするってことは、そのものが与えてくれる
全ての喜びを受け取れるってことだ。
それは小さな喜びかもしれないけど、あった方が楽しい。
そういうものがない人生って、なんとなくつまらない気がする。
シソジュース用に赤じそケチったせいでちょっと赤みが足りないけど、
すごくやわらかくておいしそうな梅干しになりました。
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