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「生でとうもろこし食べてみな攻撃」発祥は大地を守る会イベント?

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Byほんたべ

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とうもろこしはお湯を沸かしてから畑にいけ! と言われるほど呼吸作用による
食味の劣化が激しい作物なのですが、畑で栽培すると交雑するのと場所を取るので
作っておらず、直売所に行ったときのみに買うものになってしまいました。
広い畑で思い切り作りたいなーとうもろこし(夢)。



昨日、久しぶりに元担当だった産地のとうもろこしを食べた。
この時期大地を守る会ではとうもろこし収穫祭を開催するが、
雨で中止になったと聞いていたから、とうもろこしが余ったのかも。

そのとうもろこしはもっちりとした食感の昔のとうもろこしの味がした。

産地担当時、この産地では収穫祭用にハニーバンタムを栽培していた。
ハニーバンタムは一時期一世を風靡した品種だが、最近はすっかり見ない。
スーパーでは皮が柔らかく、糖度が高いものが売られている。

わたくしが知ってるのは「味来」「ゴールドラッシュ」「ゆめのコーン」とかだが
「味来」は最近見かけなくなったのでもうつくられてないのかもしれない。

しかし、10数年前はとくにハニーバンタムを「もちもちした食感」なんて思ってなくて
皮も柔らかいし甘いよね、って感じだったのだが、品種の変遷とは、
また、それに慣れてしまうヒトとは恐ろしいものである。

味来がつくられはじめたのはわたくしが産地担当になった2000年ごろからで
埼玉県岡部町の榛沢という地域でブランド化され「榛沢味来」と呼ばれていた。
味来を食べた大地を守る会の産地担当は皆「ハニーバンタムのほうがいいよねえ」と言った。

「味来なんて甘いだけじゃん。柔らかいし、食べた気がしない」10人に聞くと10人がそう言う。

しかし不思議なことに、味来だけ食べると皆が「おいしいねー」と言う。
当時、ちょうどトマトも「糖度が高いのがいい」的な評価が主になってきた頃で、
「甘いだけ(糖度が高いだけ)の品種」はなんとなくバイヤー的に許せなかったのかもしれない。

最初に「味来」を出荷した産地はわたくしの担当だった。

あるとき産地のメンバーの一人が「味来のいいとこは一本の木から2本取れること」
うっかり言ってしまい、メンバーのひんしゅくを買ったことを今思い出したが、
あのときのメンバー全員の「しまった!」という顔をまだ覚えている。

当時わたくしが担当していた産地では一本の木に果実をひとつしかつけなかった。

葉っぱが光合成して貯め込む養分には限りがあるため、1本にしたほうがおいしくなる。
と、農家は常々言っていた。が、味来は2本つけてもそれなりの味になると言う。
先日テレビで見たとうもろこし畑でも2本ついていたから、最近はそれが主流なのかもしれない。

が、しかし。

わたくしの前でそう言うと、収量が2倍になるなら値段下げてよねと言われる
2本つけるなんて味はどうでもいいと思ってると思われる、なんつー事情で彼らは
「うちは一本しかつけてないから。JAでは2本つけてるけど」とあわてて言った。
こういうところが「夜叉」と呼ばれる所以だったのかもなーと思ったりするわたくし。

さて、このように2本つけても甘い最近のとうもろこしだが、
テレビ番組で以下のようなシーンを非常にしばしば見かけるようになった。

とうもろこし産地に行ったレポーターに農家が必ず「おいしいから生で食べてみて」と言い
おそるおそる食べたレポーターが必ず「あまーい! おいしーい! ビックリ!!」と言う行事である。

実は大地を守る会のとうもろこし収穫祭時でもこの行事はよく行われていた。
わたくしが初めて見たのは2001年である。そこでわたくしはふと考えた。
もしかしたらこの「生のとうもろこし食べて攻撃」は「大地を守る会発」なのではあるまいか。

大地を守る会では年に2回、2産地でとうもろこし収穫祭を企画していた。
とうもろこし産地の担当だったわたくしは収穫祭には必ず同行したが、
2002年に収穫祭をやった別の産地の農家に同じことを言ったら通用しなかったのだ。

社員が消費者にそう勧めるのを見た農家数名(とくにかあちゃん)が
「とうもろこしを生で食べてもおいしくない」「そんなふうに食べない」と
真剣な顔をして言うではないか。ありゃー。

「生とうもろこし攻撃」は消費者の度肝を抜くインパクトある行事だが、
おそらく効果は消費者にしかなく、農家にはまったく通用しない。
農家に「生で食べてみな」とか言っても「何言ってんの」で終わるだろう。

だから消費者イベントをやらない産地には伝わってなかったのだ。

その翌年からはその産地でも「生で食べてみな」と言うようになった。
「生とうもろこし攻撃」の感染力はかなり強いことがわかる。

さらに最近、世間のあちこちで常識のように「生とうもろこし攻撃」が行われるようになった。
テレビでやれば爆発的に広がるから「生とうもろこし」がパンデミックになるのももうじきである。

つーことで「生とうもろこし攻撃」の登場は2001年ごろ。
おそらく大地を守る会が発祥である(断言)。

スゴいじゃん! 大地を守る会!(現・オイシックス・ラ・大地)


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Comments 4

エンゲル係数80でOK  

交雑を気にしていたら美味しいとうもろこしは、食べられませんよ。とうもろこしに関しては、交雑してももぎたてにかなう売り物はないと思います。それから、すいか、メロン、そして枝豆も自分で作ったものが最高ですよ。メロンの完熟の美味しさは売り物に勝っていると思っています。15坪農園でもスイカ10個、メロン10個、とうもろこし30本いけます。

2018/08/02 (Thu) 20:32 | EDIT | REPLY |   

ピッピ  

初めて畑で生のとうもろこしを食べたときは感動しましたが、
あちこちでそれを言われ続け食べた続けた結果、
「とうもろこしは茹でたほうがやっぱりおいしい」と
思うようになりました。

2018/08/03 (Fri) 10:39 | EDIT | REPLY |   

ほんたべ  

Re: タイトルなし

エンゲル係数80でOKさん、こんにちは。

残念なことに15坪ではなく15平方メートルなのですよ。
なので、場所をとるかぼちゃやメロン、スイカはつくれません。
ズッキーニも無理です。

15平方メートルで買いたくない夏野菜を自給するのが目的なので、
優先順位の高いもの、トマトやナス、ピーマンなどを栽培しています。
とうもろこしや枝豆は料理に使えないので優先順位が低いのです。

豆を作るならいんげんですが、いんげんも場所をとるので難しいのですよー。

以前10坪の農園を借りてたときは、とうもろこしも枝豆もいんげんもつくってました。
でも15平方メートルでは。。。。(泣)

2018/08/03 (Fri) 18:04 | EDIT | REPLY |   

ほんたべ  

Re: タイトルなし

ピッピさん、こんにちは。

> 初めて畑で生のとうもろこしを食べたときは感動しましたが、
> あちこちでそれを言われ続け食べた続けた結果、
> 「とうもろこしは茹でたほうがやっぱりおいしい」と
> 思うようになりました。

わたしもそう思います。
最初の一回は感動するけど、二回目は「もういいです」って感じになります。
が、期待に満ち溢れた目で農家に見られると食べざるを得ない、というか。

こないだ見たTV番組では、レポーターが半分以上食べちゃって、
農家に「全部食べなくていいですよ」とか言われてました。
ちょっとおかしかったです。

2018/08/03 (Fri) 18:06 | EDIT | REPLY |   

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