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地方移住で新規就農時に起きる近隣トラブルのすごいのを聞いてきた

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Byほんたべ

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鳥取に帰ってました。鳥取は魚が安くておいしくてうらやましかったです。
お刺身もおいしいけど醤油が口にあわないのはいかんともしがたい。
今度からマイ醤油を持って行くのを忘れないようにしなくては。


わたくし鳥取生まれですが、鳥取市内の町中で生まれ育っておりまして、
近所付き合いは濃厚ではあるけどわりとサバサバとしていました。
それでも息苦しかった記憶があります。

今は東京でドライに暮らしているため当時のことはほぼ忘れました。

ただ、東京でもわたくしの住んでいる地域はむかーしから住んでる地主と、
その土地を切り売りされて住んでいる新参者、という構成員内の格差はありまして、
町内会の婦人部とやらに駆り出されたとき、
この地域は鳥取よりも強烈なムラ社会であることを知りました。

婦人部の部長さんなどは、部長就任時に町内会長の妻にあいさつがなかった、
というだけで、町内会長から冷たくされ、礼儀がなってないとののしられ、
電話に出てくれないなどの嫌がらせを受け大変そうでした。

わたくしはわたくしで、交通安全運動時に動員されて午前中3時間ほど拘束されましたが、
集合時間を一時間間違えており、9時集合なのに10時にのほほんと参加し
「みなさん早いですねー」とかトンデモ発言をしたため、会計のおばさまに
差し入れのコーヒーをついでもらえませんでした。

が、その嫌がらせを嫌がらせと受け取らず「男の人のぶんしか無いんだなー、
さすがムラだよなー」(鈍い)とか思ってスルーしたので余計うとまれましたが、
鈍いのでとくに気づかず一年間のお勤めを終了しました。
会計のおばさまは相当悔しかったのでしょう。なんかいろいろ言われていたようです。

なんでそんなことを思い出したかというと、今回スゴい嫌がらせ話を聞いたからです。
新規就農者と農地の関係のトラブルはあれこれ聞き及んでいますが、
今回のは理不尽さがハンパなく、あまりにもスゴいので書いてみました。

さて、新規就農者と農地のトラブルはよく聞きます。
就農時、契約書をかわさず口約束で借りる例が多くあることは周知の事実です。
口約束で貸すのは都合のいいときに「返して」とすぐ言えるから。
土地を持っている地主側の都合によるものです。
本来は農地法違反ですが、慣例としてまかり通っています。

契約書をかわす場合でも「返してと行ったら返せ」という一文が記載されていることがあります。
その際にはどんなにその畑の土に投資したとしても、返さねばなりません。

最近は農地の賃貸に行政が係ることも多いと聞きますから、昔ほどではないにせよ、
とくに有機の場合、土づくりがようやくできて収量が上がってきたあたりで
「親戚が使うから返して」などと言われ、泣く泣く返すという事例はまだあるようです。

どうしてそういう事が起きるのかは都市生活者、というか農地を持たない者にはよくわかりません。
が、先祖代々伝わる土地に対する農家の執念はものすごい、ということだけはわかります。

なので、耕作に適した土地を新規就農者が一年目から借りられることは少なく
まじめに草も生やさず近隣住民にも受けがよく、立派に農業をやってるのを認識されて初めて、
「ウチの土地使ってみない?」と声がかかります。この間だいたい3年です。

なので、最初から農地を買ったり土づくりに専念したりしないでおくのがいい、という人もいます。
わたくしの師匠・西出隆一さんのように、農地を借りる前に土壌分析と三相分布を調べとけ、
なんてことは新規就農者にはむずかしいでしょう。というかできるんでしょうか。

水はけが悪い・日当たりが悪い・土が良くない3重苦の農地を借りる新規就農者には大変ですが、
初年度には「農家も手放した土地」を貸してもらえる事が多いので気をつけねばなりません。
なんてことは行政の人は教えてくれない(ところもある)ようなので自力で判断しなくてはならないのです。
新規就農とは大変なことなのであります。みなさんがんばってください。

さて、わたくしが今回聞いてきたのは、この農地絡みとそれ以外の妬み嫉みで生まれる
農村部ならではの嫌がらせの理不尽さでありました。
思わず笑ってしまう理不尽さ。住んでる人は大変ですが、こんな感じです。

1.砂を返せと地主が怒る

ある日突然地主のおじいさんが市役所に乗り込み、○さんに貸している農地の砂がなくなってるから
返して欲しい。すぐに返せ。早く返せ、と暴れたので、市役所の担当も困り果てて
○さんの農地にやってきた。「どれだけ返せばいいんですかねー」と困る職員と○さん。
「減ってるようにも見えませんけどねー」

それまで仲良くやってたのになぜ? と理由をよくよく考えたら、
数日前に玄関に野菜が大量に置いてあったが、誰が置いてくれたかわからなかったので
お礼を言わなかった。もしかしたらそれかも、いや、それしか思い当たらない。
直接話してみたけど一方的に砂を返せの一点張りで話ができず、市役所にまかせた。

数日後、地元の有力者というか農業委員会のエライ人が説得し収まったが、
○さんは速攻でその土地の契約を解除。
その地域では農地の賃貸には行政が介在しているため、ストレスなく返却できた。
しかしいまだにその理由はわからない。

2.倉庫の出入り口が塞がれて農機具が出せなくなった

兄のお葬式で数日留守にしていた間に班長がお亡くなりになっていた。
お葬式と通夜があったらしいが、兄のお葬式に出ていたので出られなかった。
帰ってきてしばらくすると、班長の土地に囲まれた倉庫の前の狭い道路に
班長の息子の車が2台びったり置かれていて倉庫から外に出られなくなった。

道を開けてもらえないかと言いに行くと、あんたは親父の葬式に来なかった、
香典も持ってこなかった。そんなヤツのことは知らんと凄まれた。

それまで新参者だからと近所付き合いを気にしていたので愛想よくしていたが、
作業ができず作物の生育がどんどん遅れていくので頭に来て「いい加減にしろ」と切れたら、
その後近隣住民の嫌がらせがパッタリやんだ。
たぶん怒らせると怖いことがわかったからだろうと推測している。

低姿勢だとツケあがるので、ときどきは怒ることが大事だなと学習した。

3.新しい事務所を建てたら口を聞いてくれなくなった

事務所を建て替えたらそれまで立ち寄っていた人が全然寄らなくなった。
前を通っても見もしない。新しい事務所を建てたことによる妬み嫉みだとわかったが、
どうしようもないのでそのうちもとに戻るだろうと放置。
けっこうな時間がかかったがもとに戻った。何をきっかけだったかは不明だ。

4.地域の人よりいい機械・大きい機械を買うと妬まれる

新しい農機具を買うときは、地元の人に限りなく根回しをし、彼らが持っている機械を調べ、
それよりもグレードの高いもの・いいものを買わないように気をつけている。
いいものを買うととたんに口を聞かなくなり、悪くすると嫌がらせが始まる。
新規就農者にはそういうことに注意するように、と最近は言い聞かせている。

以上

農村に住む人がすべてこうではないのですが、似たようなことはどこでも起きるでしょう。
というか、就農よりも移住する土地柄をよく調べることが必要だということでしょう。

UターンIターンを薦める行政の担当者も、もともとその土地の人じゃないとかで
気づかないこともあるし、あたりまえ過ぎてアドバイスもしないこともあります。
また、そういうマイナス要因はあまり言いたがらないのかもしれません。
新規就農者だけでなく、今後定年退職後に地方に移住する人々についても同じことが言えそうです。

つーことで、これまで伝聞でいろいろ聞いた事例を総合的に判断して、
わたくしの考える移住時の「快適に住めそうな土地」の基準を考えてみました。

・移住して来て無事に住んでる人が近所に数名いる&話が聞ける
・地元の有力者(お庄屋さんレベル)が知り合いでなんかあったら助けてもらえること
・戦後の開拓地で集落の構成員全員が元よそ者であること。
 ※地域ごと移住してきた土地を除く
・高知県・北海道の一部、沖縄方面(よそ者が来ることを気にしない土地柄で有名)

いつかは農地つきのお家を借りて移住。なんつーのは夢のまた夢になんでしょうかねー。
なんちて思ったりするわたくしであります。
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Comments 2

エンゲル係数80でOK  

いつも楽しく拝見しています。今回の文章の中に先祖代々に伝わる土地に対する執着とありますが、8割ぐらいの人が戦後の農地解放でただで手に入れた土地のはずでは、と思うのですがどうなんでしょう。自分は生まれてもいないし、農地解放に詳しくはないですが。震災の時も先祖代々や先祖伝来のこの土地から離れるのはできないって言っていた人たちの大判が3代で、長くても5代ぐらいだったように記憶していますが、このくらいの長さで代々なのって思ってしまった自分は、嫌われ者で嫌な奴ですね。
色々な歴史を調べると昔の方がもっと酷いこと(集落内で殺し合い)が起きていたこともありますから、新規就農者の方々は、歴史を調べて就農した方がいいと思います。なぜ長州藩の農民隊だけが役に立ち、他の藩の農民たちは役に立たなかったのかなど。温故知新が大切ですね。

2018/10/31 (Wed) 21:31 | EDIT | REPLY |   

ほんたべ  

Re: タイトルなし

エンゲル係数80でOKさん、コメントありがとうございまs。

> いつも楽しく拝見しています。今回の文章の中に先祖代々に伝わる土地に対する執着とありますが、8割ぐらいの人が戦後の農地解放でただで手に入れた土地のはずでは、と思うのですがどうなんでしょう。自分は生まれてもいないし、農地解放に詳しくはないですが。震災の時も先祖代々や先祖伝来のこの土地から離れるのはできないって言っていた人たちの大判が3代で、長くても5代ぐらいだったように記憶していますが、このくらいの長さで代々なのって思ってしまった自分は、嫌われ者で嫌な奴ですね。


なるほど。
農地開放のことは思い至りませんでしたが、だからこその執念じゃないかって気がしてきました。
長いこと地主に土地を借りていて、自分の土地がほしいと思っていたところに、
自分の土地が手に入ったら。もともとの地主よりもさらに執念を燃やしそうです。

地主の人は地主の人でそれこそ400年前からの土地みたいな方もいらっしゃるので、
それはそれでやはり執念がありそうです。


> 色々な歴史を調べると昔の方がもっと酷いこと(集落内で殺し合い)が起きていたこともありますから、新規就農者の方々は、歴史を調べて就農した方がいいと思います。なぜ長州藩の農民隊だけが役に立ち、他の藩の農民たちは役に立たなかったのかなど。温故知新が大切ですね。


そのあたりは詳しくないのですが、土地の歴史とか、
開拓地の場合はどこからの移住者が多いかとか知る、そういったことも必要かもしれませんねえ。

2018/11/01 (Thu) 13:57 | EDIT | REPLY |   

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