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パレスチナのナツメヤシ畑とかデーツ加工場とかを見てきた!

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Byほんたべ

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ヨルダン渓谷の車窓からの風景はひたすら土の色。ベドゥインの集落がちょこちょことあったが、
どうやって暮らしてるのかまったく想像できない。
このような荒れ地でイエスは呼ばわったのだろうかとか想像したりするわたくし。

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車窓から見えるイスラエルのナツメヤシ農場。整然と植わったナツメヤシに、日本的な効率とか
能率とかの文字が見え隠れした。昇降機を見つけたときにはさらに。


パレスチナの都市・ラーマッラーから車で一時間半ほど走ると、
世界最古の都市と言われるジェリコーに到着する。

そこでナツメヤシの加工場と畑をちょびっと見てきた。

ジェリコー(エリコ):
『死海の北西部にある町。古代オリエントの中でも古い町で、
紀元前8000年紀には周囲を壁で囲った集落が出現した。
世界最古の町と評されることもある。海抜マイナス258m(英語版)と、
世界で最も標高の低い町でもある。

エリコは、死海に注ぐヨルダン川河口から北西約15kmにあり、
現在はヨルダン川西岸地区に含まれる。海抜マイナス250mの低地にある。
「スルタンの泉」と呼ばれるオアシスがあり、人々が住み着いた。
エリコの名前は『旧約聖書』にも繰り返し現れ、
「棕櫚(しゅろ)の町」として知られていた。』
(『』内Wikipediaより引用)

ラーマッラーからヨルダン渓谷を抜けるルートで行くと、オリーブが生え、
うっすらとでも緑のある土地から、荒涼とした砂と岩しかない風景に変わってくる。
オリーブの木は無くなり、植生が変わったことにすぐに気づく。

植生どころか、木は一本も生えておらず、ただ岩山が続いている。
渓谷の途中からは砂漠になり、その風景は「荒れ地」というほかない。
サンサンと輝く太陽、砂埃の舞う土地。
影はクッキリと黒く、あいまいさなど一切ない。

このような場所では、日本のふわふわした木霊など一瞬で太陽に焼き尽くされてしまう。
わたくしたちがなんとなく信じているもろもろの精霊は、湿った世界のものだ。
クッキリとした白と黒の土地では、きっと宗教も一神教になるだろうという気がした。

雨季に入ると渓谷から流れた雨が川になるらしいが、今は枯れて川床が見えている。
その「将来川になる長い窪地」にしょぼしょぼと木が生えていた。

ジェリコーにはオアシスがあったため、人が住み着いたということだが、
岩山と土しかない茶色の風景の遠くに、水を予感させる緑が見えるのがどういうことか。
わたくしは実感として理解した。誰もがこの土地を望むだろう。

そしてオアシスのそばには、甘い果実をならせ木陰を作るナツメヤシが生えているのだ。

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桃に袋掛けするようにデーツにもするらしいが、鳥よけだろうか。そう言えば、鳥とかほとんど見なかった。
生物多様性が異常に薄い気がするのは砂漠だからか、夜行性の動物が多いからか。

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デーツ加工場で。イスラム教の女性には「写真撮らないで」とよく言われるがこの人はOK。
若い女性はカメラを向けるとダメダメと言う。お婆さんとかはOKだ。どういう理由だろう。

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はじいたデーツ。発酵したすっぱいニオイがした。
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最上級規格の大きなデーツ。一箱いくらって言ってたんだっけか忘れちゃった。


ナツメヤシとはいかなるものか。デーツはどのようにできるのか

ナツメヤシはアブラヤシなどと同様、ヒトにとって有用なヤシのひとつで、
葉っぱは屋根をふいたりかごを作ったりするのにも使える。果実は食料になる。
ナツメヤシの実(以降デーツ)・デーツの収穫時期は8月である。

さて、デーツの作り方だが、ドライフルーツは一般的に
「乾燥機とか風乾とかで収穫した果実の水分を抜く」というものだ。

しかし、デーツは違う。

生のデーツは樹上で勝手に乾燥し樹上でドライデーツになる。
なんて、なーーーんて雑なんだ!!
このように雑なドライフルーツが他にあるんか!!!と驚愕するわたくし。

とは言っても、水分が30%以上あるものは発酵してしまうので、乾燥機に入れる。
その後害虫の予防のため燻蒸し、冷凍で保存すると2年は持つとのことだが、
このへんの手順が英語なので微妙によくわからなかった。

燻蒸剤の名前も商品名を言われたが、英語でよくわからなかった。
とにかくオーガニックでも使えるものとのこと。

加工場では、発酵してしまったもの、タネと果実が離れているものをはじき、
大きなものから小さなものまでのいくつかの規格に分ける。
大きいものは高く、小さなものは安く売られるらしい。味は変わらない。

日本に帰って知ったが、デーツはとても高価なドライフルーツらしい。
現地では1kg5ドルから16ドルくらい(規格による)で卸している。

大金持ちイスラエルの農場、家族労働のパレスチナの農場

パレスチナで本格的なデーツの商業生産が始まったのは15年前くらいからだそうだ。
イスラエルの入植者がやってくるので、パレスチナでは農地を作る必要がある。
このあたりでは、昔から自分ちの庭にナツメヤシの木が1、2本生えていたらしい。
それを農園にし、商業生産を始めたということのようだった。

ジェリコー周辺には、イスラエルの大きなデーツ農場がたくさんあった。
大きなナツメヤシが整然と植えられているからイスラエルの農場はすぐにわかる。

イスラエルのヤシの木は5~6mくらいの高さで、大きな昇降機で作業をしていた。
昇降機があれば高さは気にならないから、肥料も水もやって大きくしているのだろう。
つまり、イスラエルのナツメヤシは収量もいいということではなかろうか。
世界に冠たるイスラエルの感慨設備を縦横無尽に張り巡らせているはずだ(全部想像)。

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幹の途中に出てきたひこばえを取り木中。半年ほどすると根っこが出てくるので定植する。
果実がなるのに4年かかる。一本の木から取れるのは14本ってことらしいから、
ナツメヤシは元手ゼロで増殖していくってことなのね。

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トウモロコシ農園の農家のところを訪問した。トウモロコシは年に3作、3回取れる。
いやはや、ベトナム南部では稲を年に3回収穫できると言われた時くらいびっくりした。
広大な平たい土地。だけど向こう側に見える風景が荒涼としていて水のなさをしみじみ感じる

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ナツメヤシのオスの木とカレドさんが言うんだが、果実がなっている。
どーーーーいうことなんだろう? ネットを検索しても出てこないしさあ。ナゾだ。
ここから落っこちたデーツを食べた同行者は「おいしいよー」と言っていた。


ナツメヤシの寿命は長く100年くらいとのことだが、
デーツの収量が上がってくるのは30年~40年生くらいからだそう。

ただ、パレスチナでは商業生産がスタートして15年なので、木がまだ小さい。
というより、30年生にもなると木が大きくなって収穫が大変なので
大きな木にもしないとか言っているのだ。わりとのんきな話である。

もちろん、昇降機など買うお金もないのだった。ううううう。
デーツを買うならイスラエルではなくパレスチナ産を買わなくてはと心に誓う。


ナツメヤシが雌雄異体ということに驚愕するわたくし

加工場の空き地にまだ果実がなっているナツメヤシを見つけて写真を撮っていたら、
このツアーをアテンドしてくださったUAWCのエライ人、カレドさんがやってきて
「それはオスの木だ」と言う。ナツメヤシはなんと雌雄異体なのだった。

メスの木10本くらいにオスの木が一本あればいいらしい。受粉は風がやってくれる。
調べたら、キウイフルーツのように花粉だけ売って受粉させたりもしているらしいが
たぶんパレスチナではそんなことはやってないだろう。

オスの木の果実は美味しくないから収穫しないとカレドさんは言う。
というか、なぜオスの木に果実がなってるんですか!!! と思ったが、
英語力が足りなくて聞けなかった。つーことで、いまだにナゾだ。

オリーブと同じく、ナツメヤシはこの土地にぴったり合った作物である。
この乾いた砂漠の土地で、少ない水分で果実をならせ、勝手に甘く乾燥するナツメヤシを、
人々は昔から愛し、利用してきた。そして、今なお利用し続けている。

土地にあった作物を栽培するのはしあわせなことだと思うが、逆に、
資本のないもの(環境をコントロールできないもの)にはそれしか選択できないということでもある。
お金をかけてハウスや農薬や肥料や水で適した環境を作り出してコントロールし、
どんな作物でも作ってしまう日本はしあわせな国なんだろうか。それとも?

わたくしはこの冬にトマトを食べつつ、そういったことに思いを巡らせている。
きっと一年も経てば忘れてしまうだろうけれども。


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